学研全訳古語辞典 |
よ-の-すゑ 【世の末】
分類連語
①
末世(まつせ)。仏法が衰え、道徳も人情もすたれる世。
出典徒然草 一一九
「かやうの物も、よのすゑになれば、上(かみ)さままでも入(い)りたつわざにこそ侍(はべ)れ」
[訳] このような物も末世になると、上流社会にまで入りこむことでございます。
②
晩年。
出典源氏物語 朝顔
「よのすゑに、さだ過ぎ、つきなき程にて」
[訳] 晩年に、盛りがすぎ、不似合いな年で。
③
後世。後代。
出典大鏡 基経
「よのすゑになるままに、まさる事のみ出(い)でまうでくるなり」
[訳] 後世になるにつれて、すぐれたことだけが出てまいりました。
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