学研全訳古語辞典 |
あから-め 【傍目】
①
よそ見。わき見。わき目。
出典徒然草 一三七
「花の本(もと)には、ねぢ寄り立ち寄り、あからめもせずまもりて」
[訳] (桜の)花の下に、にじり寄って近寄り、わき見もしないで見つめて。
②
浮気。心変わり。
出典大和物語 一五七
「もとのごとく、あからめもせで添ひ居(ゐ)にける」
[訳] もとのとおりに、浮気もしないで(この女と)夫婦としてともに暮らしていた。
③
雲隠れすること。急に姿が見えなくなること。
出典栄花物語 花山たづぬる中納言
「わが宝の君はいづくにあからめせさせ給(たま)へるぞや」
[訳] 私の大切な主君(=花山天皇)はどこに雲隠れなさったのか。
そば-め 【側目・傍目】
①
横目。横から見ること。
出典源氏物語 末摘花
「そばめに見れば」
[訳] 横目で見ると。
②
横顔。横から見たようす・姿。
出典源氏物語 若菜上
「髪のかかり給(たま)へるそばめ」
[訳] 髪がかかっていらっしゃる横顔。
をか-め 【岡目・傍目】
他人の行為をわきから見ていること。傍観。
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