学研全訳古語辞典 |
たう 【唐】
①
中国の王朝の一つ。西暦六一八年から九〇七年にわたって続いた。当時、世界最大の文明国で、飛鳥(あすか)時代から平安時代前期のわが国の政治・文化に非常に大きな影響を与えた。
②
中国のこと。「唐土」「もろこし」「から」とも。
たう- 【唐】
①
中国渡来、中国風であることを表す。「たう人」「たう船」。
②
南蛮(なんばん)風、異国風であること、また舶来であることを表す。「たう犬」「たう桟(ざん)」
トウ 【当・党・唐・堂】
⇒たう
から 【韓・唐】
朝鮮。中国。外国。
出典徒然草 一〇
「からの、大和の、めづらしく、えならぬ調度ども並べ置き」
[訳] 中国のや、わが国の、珍しくてなんとも言えず立派な道具類を並べ置いて。
参考
(1)古代朝鮮半島の西南端にあった「伽羅(から)」国を朝鮮の総称として用いたことに始まる。奈良時代には朝鮮を表したが、平安時代以降は、主に中国を表すようになった。(2)接頭語的に名詞に付き、外国から渡来したとか、外国風のという意味で用い、高級で貴重なものという語感を伴って使われた。
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