学研全訳古語辞典 |
ぢゃう 【定】
①
真実。本当のこと。定め。
②
約束。取り決め。
出典申楽談儀
「末代欠き申すまじきよし、ぢゃう申ししあひだ」
[訳] いつまでも休まないということを、約束いたしたので。
③
「ぜんぢゃう(禅定)①」に同じ。◇仏教語。
④
(その)とおり。
出典平家物語 一二・六代被斬
「そのぢゃうにしたりければ、げにも後(のち)には人一人(いちにん)もなかりけり」
[訳] そのとおりにしたので、本当にその後は人が一人もいなかった。
⑤
程度。ようす。
出典平家物語 一・祇王
「このぢゃうでは、舞もさだめてよかるらむ」
[訳] このようすでは、舞もきっと上手に舞うであろう。
⑥
〔接続助詞的に用いて〕(…とはいう)ものの。
出典平家物語 一一・那須与一
「小兵(こひやう)といふぢゃう、十二束(そく)三つ伏せ、弓は強し」
[訳] 体の小さい兵とは言うものの、(矢の長さは)十二束三つ伏せもあり、弓は強くて。
ジョウ 【丈・定・諚】
⇒ぢゃう
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