学研全訳古語辞典 |
さし-しぞ・く 【差し退く】
活用{か/き/く/く/け/け}
しりぞく。
出典源氏物語 総角
「さししぞきつつ、みな寄り臥(ふ)して」
[訳] しりぞいては、みなものに寄りかかって横になって。◆「さし」は接頭語。
さし-の・く 【差し退く・差し除く】
活用{か/き/く/く/け/け}
引き下がる。離れる。退く。縁が遠くなる。疎遠になる。
出典栄花物語 峰の月
「さしのきたる人々の心地(ここち)だに、いといみじうあはれに悲しきに」
[訳] 縁が遠くなった人々の気持ちでさえ、たいそう気の毒で悲しいのに。◆「さし」は接頭語。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
立ち退かせる。離れさせる。
出典源氏物語 葵
「みな、さしのけさする中に」
[訳] (あたりの牛車(ぎつしや)を)みな立ち退かせさせる中に。◆「さし」は接頭語。
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