学研全訳古語辞典 |
み-かど 【御門】
①
ご門。皇居のご門。▽「門」の尊敬語。
出典万葉集 一八六
「一日(ひとひ)には千(ち)たび参りし東(ひむがし)の大きみかどを入いりかてぬかも」
[訳] 一日に千回も参上した東の大きなご門を入りかねるよ。
②
皇居。朝廷。宮殿。
出典万葉集 二五〇八
「皇祖(すめろき)の神のみかどをかしこみと」
[訳] 天皇の御殿を恐れ多いとして。
③
天皇。▽天皇の尊敬語。
出典伊勢物語 一六
「三代(みよ)のみかどに仕うまつりて」
[訳] 三代の天皇にお仕え申し上げて。◇「帝」とも書く。
④
国家。天皇が治める国。
出典伊勢物語 八一
「わがみかど六十余国の中に、塩竈(しほがま)といふ所に似たるところなかりけり」
[訳] 我々の国家六十余りの国の中に、塩竈という所に似ている所はなかった。◆「み」は接頭語。
御門のページへのリンク |