学研全訳古語辞典 |
けん-どん・なり 【慳貪なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
物惜しみして欲が深い。けちだ。
出典沙石集 八
「ある山寺の坊主、けんどんなりけるが、飴(あめ)を治(ぢ)してただ一人食ひけり」
[訳] ある山寺の住職でけちであったのがあめを作って自分一人だけ食べていた。◇仏教語。
②
無愛想だ。邪険だ。つっけんどんだ。
出典女殺油地獄 浄瑠・近松
「言葉ではけんけんとけんどんに言うたれど」
[訳] 言葉ではつんけんと無愛想に言ったけれど。◇近世語。
慳貪なりのページへのリンク |