学研全訳古語辞典 |
せい-ばい 【成敗】
―す自動詞・他動詞・サ変
①
執政。政治を行うこと。
出典平家物語 一・禿髪
「摂政・関白のごせいばいも、世にあまされたるいたづら者などの」
[訳] 摂政・関白(といった方)のご執政も、世間からはみだした無用者などの(聞き入れるところではない)。
②
計画。処置。
出典平家物語 一〇・千手前
「南都炎上のこと、故入道のせいばいにもあらず」
[訳] 南都奈良の火災炎上の事件は、故入道平清盛(たいらのきよもり)の計画ではない。
③
裁定。決裁。
出典沙石集 九
「宋(そう)朝の人、いみじきせいばいとぞ、あまねく褒めののしりける」
[訳] 宋の国の人は、すばらしい裁定だと、広く褒めそやした。
④
処罰。▽特に、死罪・斬罪(ざんざい)にすること。
出典入間川 狂言
「堪忍ならぬ。せいばいいたす」
[訳] 勘弁できない。処罰を行う。
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