学研全訳古語辞典 |
うっ-た・つ 【打っ立つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
(勢いよく)立つ。突っ立つ。
出典平家物語 四・橋合戦
「橋の両方(りやうばう)のつめにうったって矢合はせす」
[訳] (宇治の)橋の両方のたもとに突っ立って(開戦通告の)矢合わせをする。◇「うったっ」は「うったち」の促音便。
②
出発する。
出典平家物語 五・富士川
「やがて二十日東国へこそうったたれけれ」
[訳] すぐ二十日に(惟盛(これもり)・忠度(ただのり)の平家方の軍勢は)東国に向けて出発しなさった。◆「うちたつ」の促音便。
活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}
(勢いよく)立てる。
出典平家物語 七・願書
「まづ白旗三十流(なが)れ先だてて、黒坂の上にぞうったてたる」
[訳] まず白旗三十本を先に出して、黒坂の上に勢いよく立てた。◆「うちたつ」の促音便。
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