学研全訳古語辞典 |
ふり-た・つ 【振り立つ】
活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}
①
勢いよく立てる。
出典万葉集 一一九〇
「舟泊(は)ててかしふりたてて廬(いほり)せむ」
[訳] 舟を停泊させて、かし(=舟をつなぎとめておく杭(くい))を勢いよく立てて仮寝をしよう。
②
(声を)張り上げる。
出典古今集 夏
「夏山に恋しき人やいりにけむ声ふりたてて鳴くほととぎす」
[訳] 夏の山にいとしい人が籠(こ)もってしまったのだろうか、声を張り上げて鳴くほととぎすよ。
③
勢いよく振る。
出典宇津保物語 祭の使
「高麗鈴(こますず)をふりたつるに劣らず」
[訳] 高麗鈴を勢いよく振るのにも劣らない。
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