学研全訳古語辞典 |
ふる・ふ 【振るふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
揺り動かす。ふるわせる。
出典今昔物語集 七・四五
「一夜、にはかに雨降り雷電して、山をふるふ事あり」
[訳] ある夜、急に雨が降り雷が鳴って、山を揺り動かすことがあった。
②
存分に発揮する。
出典許六離別詞 俳文・芭蕉
「師が絵は、…筆端(ひつたん)妙(めう)をふるふ」
[訳] 師(=許六(きよりく))の絵は、…筆づかいは妙技を存分に発揮する。
③
思いのままに勢いよく動かす。
出典古今著聞集 三八五
「筆をふるひて、絵かける中に」
[訳] 筆を思いのままに動かして絵をかいた中に。
④
すっかり出す。
出典栄花物語 浅緑
「よろづこの度(たび)は、わが宝ふるひてむ」
[訳] 万事につけて今回の法華八講では、私の宝物をすっかり出してしまおう。
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