学研全訳古語辞典 |
みなとの…
分類和歌
「水門の葦(あし)の末葉(うらば)を誰(たれ)か手折(たを)りし我(わ)が背子(せこ)が振(ふ)る手(て)を見(み)むと我そ手折(たを)りし」
出典万葉集 一二八八・作者未詳
[訳] 湊(みなと)の辺りに生い茂るあしの先の葉を、だれが手折ったのか。恋しいあの人が振る手を見ようと思って、私が手折ったことです。
鑑賞
船で旅立つ男を見送る女の歌。「背子」は、女性が、夫や恋人の男性を親しんで呼ぶ語。「か…し」「そ…し」は係り結びで、「し」は過去の助動詞「き」の連体形。
みなとののページへのリンク |