学研全訳古語辞典 |
おき・つ 【掟つ】
{語幹〈おき〉}
①
あらかじめ決めておく。計画する。
出典源氏物語 幻
「仏などのおきて給(たま)へる身なるべし」
[訳] 仏様などがあらかじめ決めておきなさったわが身なのだろう。
②
指図する。命令する。
出典徒然草 一〇九
「高名(かうみやう)の木のぼりといひしをのこ、人をおきてて、高き木にのぼせて」
[訳] 有名な木登りと(世間の人が)言った男が、人を指図して、高い木に登らせて。
③
取り計らう。管理する。
出典今昔物語集 二八・三五
「出納(しゆつなふ)・小舎人(こどねり)など、平張りの内にて、皆これをおきてつ」
[訳] 出納(=文書・雑具を管理する役人)や小舎人(=雑用をする役人)などが、幕を張って作った仮小屋の中で、すべてこれを管理した。
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