学研全訳古語辞典 |
は・ぬ 【撥ぬ・跳ぬ】
活用{ね/ね/ぬ/ぬる/ぬれ/ねよ}
①
飛び上がる。跳ね上がる。
出典平家物語 九・一二之懸
「馬の太腹射させてはぬれば」
[訳] 馬が太腹を射られて、跳ね上がるので。
②
はじける。飛び散る。
出典栗焼 狂言
「さんざんにはねた」
[訳] (栗が)ひどくはじけた。
③
その日の興行が終わる。
活用{ね/ね/ぬ/ぬる/ぬれ/ねよ}
①
勢いよく上げる。跳ね上げる。
出典万葉集 一五三
「沖つ櫂(かひ)いたくなはねそ」
[訳] 沖を行く舟の櫂もひどく水を跳ね上げてくれるな。
②
首を刀で切り落とす。
出典平家物語 六・入道死去
「頼朝(よりとも)が首をはねて、わが墓の前に懸くべし」
[訳] 頼朝の首を切り落として、私の墓の前に懸けよ。◇普通「刎ぬ」と書く。
③
一部分をかすめとる。
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