学研全訳古語辞典 |
カ 【火・花・果・華・菓・靴・過】
⇒くゎ
くゎ 【火】
①
「四大(しだい)(=地・水・火・風)」の一つ。◇仏教語。
②
「五行(ごぎやう)(=木・火・土・金・水)」の一つ。方角では南、季節では夏、色では赤に当たる。
ひ 【火】
①
燃える火。炎。
出典古事記 景行
「さねさし相模(さがむ)の小野に燃ゆるひの」
[訳] ⇒さねさし…。
②
炭火。おき。
出典枕草子 春はあけぼの
「いと寒きに、ひなど急ぎおこして」
[訳] たいそう寒いときに、炭火などを急いで起こして。
③
火事。
出典枕草子 せめておそろしきもの
「近きひ、またおそろし」
[訳] 近所の火事は、また恐ろしい。
④
ともし火。灯火。
出典万葉集 三六四八
「海原(うなはら)の沖辺(おきへ)にともし漁(いざ)るひは」
[訳] 広い海の沖のあたりにともして漁をする火は。
⑤
のろし。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「所々(しよしよ)にひをあげ、太鼓を打って」
[訳] あちこちでのろしをあげ、太鼓をならして。
ほ 【火】
火(ひ)。
参考
複合語の中に用いられる。「ほむら(火群)」「ほかげ」
火のページへのリンク |