学研全訳古語辞典 |
めずらし 【珍し】
⇒めづらし
めづら・し 【珍し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
愛すべきだ。賞美すべきだ。すばらしい。
出典万葉集 三七七
「朝に日(け)に常に見れどもめづらしわが君」
[訳] 朝に昼にいつも見ているけれど愛すべきあなたよ。
②
見慣れない。今までに例がない。
出典徒然草 一〇
「唐(から)の、大和の、めづらしく、えならぬ調度ども並べ置き」
[訳] 中国の、日本のと、見慣れない、何とも言えないほどすばらしい道具類を並べておいて。
③
新鮮だ。清新だ。目新しい。
出典源氏物語 若紫
「かかる有り様もならひ給(たま)はず、所せき御身にて、めづらしうおぼされけり」
[訳] このような(山歩きの)ようすもお見なれなさらないで、窮屈なご身分なので、新鮮にお思いになった。◇「めづらしう」はウ音便。
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