学研全訳古語辞典 |
しら-じら・し 【白白し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
いかにも白い。白々としている。
出典和漢朗詠集 白
「しらじらし白(しら)けたる年(とし)月影に雪かきわけて梅の花折る」
[訳] いかにも白い白髪の年齢の人が月の光に雪をかきわけて梅の花を折る。
②
味気ない。興ざめだ。
出典枕草子 をのこは
「いみじう美々(びび)しうてをかしき君たちも、随身(ずいじん)なきはいとしらじらし」
[訳] たいそうはなやかで美しく立派な貴公子たちも、護衛の者がついていないのは、たいそう興ざめだ。
③
そらぞらしい。しらじらしい。
出典曾根崎心中 浄瑠・近松
「はったと睨(にら)む顔つきは、けによもなげにしらじらし」
[訳] きっとにらむ顔付きは、取りつくしまもないようすでそらぞらしい。◆古くは「しらしらし」。
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