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端の意味

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学研全訳古語辞典

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は 【端】

名詞

はし。へり。ふち。



つま 【端】

名詞

はし。へり。


出典源氏物語 柏木


「几帳(きちやう)のつまを引き上げ給(たま)へれば」


[訳] 几帳のはしを引き上げなさったので。


軒先。軒端(のきば)。


出典更級日記 梅の立枝


「梅の木の、つま近くて、いと大きなるを」


[訳] 梅の木で、軒先に近くて、たいそう大きなのを。


きっかけ。手がかり。


出典源氏物語 須磨


「なかなか物思ひのつまなるべきを」


[訳] かえって心配のきっかけになるであろうから。



はし 【端】

名詞

(物の)はし。先端。末端。へり。ふち。


出典枕草子 木の花は


「せめて見れば、花びらのはしに、をかしきにほひこそ、心もとなうつきためれ」


[訳] よくよく見ると、(梨(なし)の花の)花びらの先端に美しい色つやが、ほのかについているように見える。


(家の)外に近いところ。縁側。


出典大和物語 一四九


「男や来ると見れば、はしにいでゐて」


[訳] 男が来るだろうかと思って見ていると、(その女は)縁側に出て座って。


(物の)一部分。一端。切れ端。


出典枕草子 正月に寺にこもりたるは


「なにともなき経のはし、うち誦(よ)み」


[訳] これときまったこともないお経の一部分を口ずさんだり。


(物事の)発端。端緒。はじまり。


出典千載集 恋四


「逢(あ)ひ見むと言ひ渡りしは行く末の物思ふ事のはしにぞありける」


[訳] (あなたに)会いたいと言いつづけていたことは、それから先のもの思いのはじまりであったのだ。


折。時。間。


出典万葉集 一九九


「露霜の(=枕詞(まくらことば))消(け)なば消ぬべく行く鳥の(=枕詞)争ふはしに」


[訳] 死ぬならば死んでしまえと先を争って戦う(その)時に。


中途はんぱ。はんぱ者。


出典古今集 雑下


「木にもあらず草にもあらぬ竹の節(よ)のはしにわが身はなりぬべらなり」


[訳] 木でもなければ草でもない竹の節と節の間の中空のように、世のはんぱ者に我が身はなってしまいそうだ。



はした 【端】

名詞

はんぱ。端数。


出典世間胸算用 浮世・西鶴


「惜しや、片足は野良犬めにくはへられ、はしたになりて」


[訳] 惜しいことよ、片方(の下駄(げた))は野良犬めにくわえられ(持っていかれ)て、はんぱになって。


召使いの女。下女。


出典増鏡 おりゐる雲


「下仕(しもづか)へ・御はした・御雑仕(ざふし)」


[訳] 雑役のもの・召使いの女・下級の女官。



はた 【端】

名詞

へり。ふち。


出典枕草子 にくきもの


「老いばみたる者こそ火桶(ひをけ)のはたに足をさへもたげて」


[訳] 年寄りじみた者がきまって火鉢のふちに(手ばかりか)足まで持ちあげて。


わき。そば。ほとり。


出典徒然草 八九


「小川(こがは)のはたにて、音に聞きし猫また」


[訳] 小川(=川の名)のほとりで、話に聞いていた猫またが。



へた 【辺・端】

名詞

はし。へり。ほとり。海辺。








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