学研全訳古語辞典 |
み-お・く 【見置く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
あとに残しておく。見捨てる。
出典枕草子 御乳母の大輔の命婦
「さる君をみおき奉りてこそ、え行くまじけれ」
[訳] こうした御方をお見捨て申し上げては、とても行くことはできない。
②
ようすなどを見ておく。見定めておく。
出典源氏物語 須磨
「少納言をはかばかしき者にみおき給(たま)へれば」
[訳] (源氏は)少納言を頼りになる人として見定めておきなさったので。
③
前もって方法を講じておく。とりはからっておく。
出典更級日記 夫の死
「幼き人々を、いかにもいかにもわがあらむ世にみおくこともがな」
[訳] 幼い子供たち(の行く末)を、なんとしても私の生きている間にとりはからっておくことができたらなあ。
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