学研全訳古語辞典 |
ふ・る 【触る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
(軽く)さわる。ふれる。
出典万葉集 四三二八
「磯(いそ)にふり海原(うのはら)渡る」
[訳] 磯にふれて(=岩伝いに船で)海原を渡る。◆上代語。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
(軽く)さわる。ふれる。(食事に)箸(はし)をつける。
出典源氏物語 桐壺
「けしきばかりふれさせ給(たま)ひて」
[訳] (お食事に)形だけ箸をおつけになられて。
②
(ほんの少し)かかわり合う。関係する。
出典源氏物語 桐壺
「この御事にふれたることをば、道理をも失はせ給ひ」
[訳] この桐壺(きりつぼ)の更衣に関係したことには、(帝(みかど)は)道理をも無視なさって。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
(広く)告げ知らせる。
出典平家物語 一・内裏炎上
「子細を衆徒(しゆと)にふれんとて、登山(とうざん)しけるを」
[訳] 詳細を衆徒に告げ知らせようと、比叡山(ひえいざん)に登って来たのを。
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