学研全訳古語辞典 |
しら・ぶ 【調ぶ】
活用{べ/べ/ぶ/ぶる/ぶれ/べよ}
①
音律を整える。調律する。
出典源氏物語 横笛
「律(りち)にしらべられて、いとよく弾き慣らしたる」
[訳] (和琴(わごん)は)律の調子に調律されて、たいそうよく弾き慣らしてあるのが。
②
演奏する。奏する。かなでる。
出典蜻蛉日記 下
「筝(さうのこと)・琵琶(びは)など、折にあひたる音(こゑ)にしらべなどして」
[訳] 筝・琵琶など、時節にふさわしい音色で演奏するなどして。
③
〔「かたりしらぶ」の形で〕調子づく。図に乗る。
出典枕草子 にくきもの
「我もとより知りたることのやうに、異人(ことひと)にも語りしらぶるも、いとにくし」
[訳] 自分が以前から知っていたことのように、他人にも調子づいて話すのもたいそう不快だ。
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