学研全訳古語辞典 |
つら・ぬ 【連ぬ・列ぬ】
活用{ね/ね/ぬ/ぬる/ぬれ/ねよ}
①
並ぶ。連なる。
出典枕草子 春はあけぼの
「雁(かり)などのつらねたるが」
[訳] 雁などが連なっているのが。
②
連れ立つ。
出典竹取物語 蓬莱の玉の枝
「男ども六人つらねて」
[訳] 男たちが六人連れ立って。
活用{ね/ね/ぬ/ぬる/ぬれ/ねよ}
①
一列に並べる。
出典平家物語 七・火打合戦
「盤石(ばんじやく)峙(そばだ)ちめぐって、四方に峰をつらねたり」
[訳] (火打ちが城は)大きな岩がぐるりとそびえ立ち、まわりに山の峰を一列に並べている。
②
引き連れる。伴う。
出典源氏物語 空蟬
「老人(おいびと)、これをつらねて歩(あり)きけると思ひて」
[訳] 老女房は、(小君が)この女房を引き連れて歩いていたと思って。
③
詩歌・文章をつくる。▽文字・言葉を並べる意から。
出典沙石集 五末
「心は池の上に、月の宿りたるやうを、つらぬべし」
[訳] 内容としては、池の上に、月が出ているようすを、歌につくりなさい。
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