学研全訳古語辞典 |
くも-がく・る 【雲隠る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
雲に隠れる。
出典万葉集 二〇七
「照る月のくもがくるごと」
[訳] ⇒あまとぶや…。
②
亡くなる。死去する。▽「死ぬ」の婉曲(えんきよく)的な表現。多く、貴人の死にいう。
出典万葉集 四一六
「ももづたふ磐余(いはれ)の池に鳴く鴨(かも)を今日のみ見てやくもがくりなむ」
[訳] ⇒ももづたふ…。◆上代語。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
[一]①に同じ。
出典源氏物語 夕顔
「にはかにくもがくれて」
[訳] (月が)急に雲に隠れて。
②
[一]②に同じ。
出典栄花物語 玉の飾り
「などて君くもがくれけむ」
[訳] なぜ我が君はお亡くなりになったのだろう。
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