学研全訳古語辞典 |
あつ・し 【厚し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
厚い。
②
甚だしい。深い。
出典方丈記
「恩顧あつきを先(さき)とす」
[訳] 恩恵が深いことを第一とする。
あつ・し 【熱し・暑し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
熱い。
出典宇津保物語 俊蔭
「炎(ほのほ)あつく」
[訳] 炎は熱く。
②
暑い。
出典奥の細道 酒田
「あつき日を海に入れたり最上川(もがみがは)―芭蕉」
[訳] ⇒あつきひを…。
③
熱がある。
出典源氏物語 夕顔
「身もあつき心地して」
[訳] 体も熱がある気持ちがして。
あつ・し 【篤し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
病気が重い。病気がちである。「あづし」とも。
出典源氏物語 桐壺
「恨みを負ふつもりにやありけむ、いとあつしくなりゆき」
[訳] (桐壺更衣(きりつぼのこうい)はほかの女御(にようご)や更衣たちの)恨みを受けることが積み重なった結果であったのだろうか、ひどく病気が重くなってゆき。
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