学研全訳古語辞典 |
えい
①
はい。▽呼びかけに対する返事の語。
出典宇治拾遺 一・一二
「えいと答(いら)へたりければ」
[訳] はいと答えたので。
②
えい。よいしょ。▽力を込めるときに発する語。
③
ええい。まあ。▽驚き・不満などの気持ちを表す語。
出典心中天網島 浄瑠・近松
「えい聞きともない」
[訳] ええい、聞きたくもない。
④
おい。やい。▽呼びかけたり念を押したりするときの語。
えい 【影】
画像。肖像。絵にかいた姿・形。
えい 【纓】
冠の付属具の一つ。羅(ら)(=薄絹)を張った細長いもので、巾子(こじ)(=冠の後部の高い部分)の背面に差して後ろに垂らす。燕尾(えんび)。
えい 【詠】
①
詩歌を朗詠すること。特に、舞楽のとき、舞人(まいびと)が舞いながら詩句を朗詠すること。また、その詩句。
出典源氏物語 紅葉賀
「えい果てて、袖(そで)打ち直し給(たま)へるに」
[訳] 舞いながらの朗詠が終わり、袖をお直しになっていると。
②
詩歌を作ること。また、その詩歌。
出典今昔物語集 三・一五
「虫の音を聞きてえいを吟じ」
[訳] 虫の声を聞いて歌を詠み。
えい 【酔い】
⇒ゑひ
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