学研全訳古語辞典 |
およす・く
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
成長する。大人になる。
出典源氏物語 桐壺
「清らにおよすけ給(たま)へれば」
[訳] (若宮は)美しく成長していらっしゃるので。
②
大人びる。ませる。
出典源氏物語 少女
「いとおよすけても、恨み侍(はべ)るなりな」
[訳] たいそうおとなびても、恨みごとを言うようですね。
③
老成する。
出典源氏物語 藤裏葉
「およすけたるかたは、父おとどにも、まさりざまにこそあめれ」
[訳] (夕霧が)老成しているところは、父大臣にも、まさっている感じであるようだよ。
④
地味である。地味にする。
出典徒然草 一九一
「昼はことそぎ、およすけたる姿にてもありなん」
[訳] 昼は簡略にして、地味にしている姿でいてもよいだろう。◆「およずく」「およすぐ」とも。
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