学研全訳古語辞典 |
かたらひ-つ・く 【語らひ付く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
話しかけて親しくなる。
出典源氏物語 若菜上
「その折より、かたらひつきにける女房のたよりに」
[訳] そのときから、話しかけて親しくなった女房のつてで。
②
親しくなって(男が女の所へ)通っていく。夫婦になる。
出典源氏物語 蓬生
「かの大弐(だいに)の甥(をひ)だつ人かたらひつきて」
[訳] あの大弐の甥らしい人が親しくなって通っていって。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
話しかけて(自分に)親しませる。手なずける。
出典枕草子 職の御曹司におはします頃、西の廂にて
「かかる者をなむかたらひつけておきためる」
[訳] こういう者を手なずけておいているようだ。
②
親しく話して、事を依頼する。
出典源氏物語 夕霧
「かたらひつけ給(たま)へる心たがへじと」
[訳] 親しく依頼しなさった心に背くまいと。
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