学研全訳古語辞典 |
かぜそよぐ…
分類和歌
出典百人一首
「風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける」
出典新勅撰集 夏・藤原家隆(ふぢはらのいへたか)
[訳] 風が楢(なら)の葉にそよぐ、ならの小川の夕暮れは、(秋の訪れを思わせるが、この小川のほとりで行われる)禊(みそぎ)の行事が、まだ夏であることの証拠であったよ。
鑑賞
「ならの小川」は京都の上賀茂(かみがも)神社の境内を流れる御手洗川(みたらしがわ)で、歌枕(うたまくら)。「なら」には木立の「楢(なら)」をかけている。「みそぎ」は、六月晦日(みそか)の「夏越(なご)しの祓(はら)へ」のこと。陰暦では七月からは秋である。
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