学研全訳古語辞典 |
さま 【様】
①
ようす。ありさま。状態。
出典源氏物語 若紫
「寺のさまもいとあはれなり」
[訳] 寺のありさまもたいそう尊く、ありがたい。
②
容姿。身なり。品格。態度。
出典源氏物語 賢木
「いとうつくしうおはするさまを」
[訳] (斎宮は生まれつき)たいそうかわいらしくていらっしゃる容姿なので。
③
趣。趣向。
出典土佐日記 一・二〇
「言(こと)の心を、男文字に、さまを書き出(い)だして」
[訳] 歌の意味を、漢字で、大体の趣を書き出して。
④
形式。
出典古今集 仮名序
「そもそも歌のさまむつなり」
[訳] そもそも歌の形式は六つある。
⑤
やり方。方法。手だて。
出典源氏物語 常夏
「もの言ふさまも知らず」
[訳] ものを言う方法も知らない。
-さま 【様】
①
〔動詞の連用形に付いて〕…のとき。…するとすぐに。「ざま」とも。「帰りざま」「出でざま」。
②
〔名詞・代名詞に付いて〕…の方。…の方面。「ざま」とも。「横ざま」「御所(ごしよ)ざま」。
③
…さま。▽室町時代以降の用法で、人名・官職名や身分の名などに付いて、敬意を表す。「若君さま」
さ-ま 【狭間】
①
すきま。
②
城壁・櫓(やぐら)などに設けて、外のようすを見たり、矢・弾丸などを打ち放ったりするための小窓。
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