学研全訳古語辞典 |
さびしさに…
分類和歌
「寂しさに堪へたる人のまたもあれな庵(いほり)並べむ冬の山里」
出典新古今集 冬・西行(さいぎやう)
[訳] 私のように草庵(そうあん)生活の寂しさに堪えている人がほかにもいるといいなあ。そうすればその人と庵を並べて住もう、この冬の山里に。
鑑賞
世捨て人として冬の山里の寂しい生活に堪えることを決心しながら、一方で人恋しくなる気持ちを素直に詠んでいる。
さびしさに…
分類和歌
出典百人一首
「寂しさに宿を立ち出(い)でて眺(なが)むればいづくも同じ秋の夕暮れ」
出典後拾遺集 秋上・良暹法師(りやうぜんほふし)
[訳] あまりの寂しさに、庵(いおり)を出て(あたりを)眺めると、どこもかしこも同じ(ように寂しい)、この秋の夕暮れであるよ。
鑑賞
「秋の夕暮れ」は秋の歌の好材料で、有名な「三夕(さんせき)の歌(うた)」もある。
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