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しゃうの意味

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学研全訳古語辞典

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しゃう- 【正】

接頭語

同一の位階を上下二つに区分して、その上位を表す。「じゃう」とも。[反対語] 従(じゆ)。


数の上に付けて、ちょうど・きっちりの意を表す。


参考

位階の「正」は、近世までは「じゃう」と濁るのが普通で、「正一位稲荷(いなり)大明神」などのように神位を表すときだけ「しゃう」と清音を用いた。



しゃう 【笙】

名詞

「しゃうのふえ」に同じ。「さう」とも。



しゃう 【性】

名詞

生まれながらの性質。生まれつき。本性。


出典徒然草 一〇七


「女のしゃうは皆ひがめり」


[訳] 女の本性はみなねじけている。


精神。魂。性根。心。


出典毎月抄 


「間断なく案じ候へば、しゃうもほれ」


[訳] たえまなくお考えになっていますと、心もぼんやりして。



しゃう 【箏】

名詞

「さうのこと」に同じ。



しゃう 【荘・庄】

名詞

「しゃうゑん」に同じ。「さう」とも。


荘園(しようえん)廃止後も「しゃう」を地名として残している土地。


出典奥の細道 須賀川


「岩城(いはき)・相馬・三春(みはる)のしゃう」


[訳] 岩城・相馬・三春の荘。



しゃう 【省】

名詞

「はっしゃう(八省)」に同じ。



しゃう 【生】

名詞

生きていること。命のあること。また、生きている間。一生。


出典徒然草 七四


「しゃうをむさぼり、利を求めて止(や)む時なし」


[訳] 命あることに執着し、利益を求めてとどまることがない。


生命。命。


出典徒然草 九三


「しゃうあるもの、死の近き事を知らざる事、牛既に然(しか)なり。人、また同じ」


[訳] 命のあるもので、死の近いのを知らないのは、この牛のとおりだ。人間もまた同じだ。


生き物。生類(しようるい)。


出典徒然草 一二一


「しゃうを苦しめて目を喜ばしむるは、桀(けつ)・紂(ちう)が心なり」


[訳] 生き物を苦しめて喜ぶのは(中国の古代の)桀王や紂王の心と同じである。



しゃう 【姓】

名詞

「せい(姓)」に同じ。「さう」とも。



しゃう 【正】

名詞

諸司(主水司(もんどのつかさ)・采女(うねめの)司など)の長官。「かみ」とも。


本当の事。真実。








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