学研全訳古語辞典 |
ただ-いま 【只今・唯今】
現在。目下(もつか)。今。
出典徒然草 九二
「何(なん)ぞ、ただいまの一念において、直ちにすることの甚だ難き」
[訳] どうして、現在の一瞬において、すぐに実行することがひどく難しいのだろうか。
①
ちょうど今。現在。つい今しがた。
出典徒然草 七一
「ただいま人の言ふ事も、目に見ゆる物も、わが心のうちも」
[訳] ちょうど今人が言ったことも、目に見えた物も、自分の心の中に思ったことも。
②
すぐさま。直ちに。
出典枕草子 うへにさぶらふ御猫は
「『この翁丸(おきなまろ)打ちてうじて、犬島へつかはせ。ただいま』と仰せらるれば」
[訳] 「この翁丸(=犬の名)を打ちこらしめて、犬島へ追放せよ。すぐさま」と(帝(みかど)が)お命じになるので。
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