学研全訳古語辞典 |
つかは-・す 【使はす】
分類連語
お使いになる。
出典万葉集 三三二六
「つかはしし舎人(とねり)の子らは」
[訳] お使いになった舎人の者たちは。◆上代語。
なりたち
動詞「つかふ」の未然形+上代の尊敬の助動詞「す」
つかは・す 【遣はす】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
お遣わしになる。派遣なさる。おやりになる。▽「遣(や)る」の尊敬語。
出典源氏物語 若紫
「召しにつかはしたるに」
[訳] (源氏は修行者を)お呼びに人をお遣わしになったが。
②
お与えになる。お贈りになる。おやりになる。▽「与ふ」「贈る」の尊敬語。
出典源氏物語 明石
「またの日の昼つ方、岡辺(をかべ)に御文(ふみ)つかはす」
[訳] 次の日の昼ごろ、(源氏は明石の姫君の住む)丘の辺りの住まいにお手紙をおやりになる。
③
行かせる。やる。与える。贈る。
出典諸国ばなし 浮世・西鶴
「このもとへ無心の状をつかはしたるに」
[訳] この(女房の兄の)ところへ無心の手紙を出したところ。
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