学研全訳古語辞典 |
なみこえぬ…
分類俳句
「波こえぬ契りありてやみさごの巣」
出典奥の細道 象潟・曾良(そら)
[訳] 仲むつまじい鳥とされる「みさご」が、波が岩を越えることはないという、夫婦の固い約束があるからだろうか、このような北海の荒波の中でも巣を営んでいる。
鑑賞
この句は、「君をおきてあだし心をわがもたば末の松山波も越えなむ」〈⇒きみをおきて…〉(『古今和歌集』)と、「契りきなかたみに袖を絞りつつ末の松山波越さじとは」(『後拾遺和歌集』)〈⇒ちぎりきな…。〉をふまえている。季語は「みさごの巣」で、季は夏。
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