学研全訳古語辞典 |
むね-と 【宗と】
①
主に。第一に。
出典徒然草 一八八
「一生のうち、むねとあらまほしからん事の中に、いづれかまさると」
[訳] 一生の間で、第一にこうありたいと望むことの中で、どれがまさっているかと。
②
中心となる。▽「むねとある」の形で用いる。
出典今昔物語集 一九・四
「むねとある郎等どもを召して」
[訳] 中心となる家来たちを召して。
むね-と 【宗徒】
主だった者。中心人物と頼りにする者。
出典平家物語 二・徳大寺之沙汰
「むねとの内侍(ないし)どもを召し具して」
[訳] 主だった内侍たちをお引き連れになって。◆副詞「宗と」の名詞化。「宗とある者」の意。
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