学研全訳古語辞典 |
いつ-か 【何時か】
分類連語
①
いつ…か。▽はっきりしない時点についての疑問の意を表す。
出典源氏物語 少女
「五節(ごせち)はいつか内へは参る」
[訳] 五節の舞姫はいつ宮中に参上するのか。
②
いつになったら…か。▽その実現を待ち望む気持ちをこめた疑問の意を表す。
出典古今集 夏
「山ほととぎすいつか来(き)鳴かむ」
[訳] 山のほととぎすはいつになったら飛んで来て鳴くだろうか。
③
いつのまに…か。いつのまにか。▽その時点がはっきりせず、怪しむ気持ちをこめた疑問の意を表す。
出典古今集 秋下
「いつか千歳(ちとせ)を我は経(へ)にけむ」
[訳] いつのまに私は千年を過ごしてしまったのだろうか。
④
いつ…か、いや、…ない。▽反語の意を表す。
出典枕草子 にくきもの
「いつか若やかなる人などさはしたりし」
[訳] いつ若々しい人などがそんな(はしたない)ことをしたか、いや、しない。
語法
文末の活用語は、連体形となる。
なりたち
代名詞「いつ」+係助詞「か」
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