学研全訳古語辞典 |
なに-せ-む-に 【何為むに】
分類連語
①
何のために。どうして。▽疑問の意を表す。
出典万葉集 二三七七
「なにせむに命継ぎけむ吾妹子(わぎもこ)に恋ひざる前(さき)に死なましものを」
[訳] 何のために命長らえて来たのであろう。(いとしい)お前に恋しないうちに死んでしまったらよかったのに。
②
どうして…か、いや、…ない。▽反語の意を表す。
出典万葉集 八〇三
「銀(しろかね)も金(くがね)も玉もなにせむに勝れる宝子に及(し)かめやも」
[訳] ⇒しろかねも…。
なりたち
代名詞「なに」+サ変動詞「す」の未然形+推量の助動詞「む」の連体形+格助詞「に」
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