学研全訳古語辞典 |
きゃう 【境】
①
心境。境地。
②
さかい。境界。
さかい 【境・堺】
⇒さかひ
さかひ 【境】
①
境界。
出典更級日記 かどで
「さかひを出(い)でて、下野(しもつけ)の国のいかたといふ所に泊まりぬ」
[訳] 境界を出て、下野の国(栃木県)のいかたという所に泊まった。
②
場所。土地。
出典徒然草 七三
「まして年月過ぎ、さかひも隔たりぬれば、言ひたきままに語りなして」
[訳] まして年月がたって、場所も隔たってくると、言いたいように作り話をして。
③
境遇。境地。
出典徒然草 三八
「もとより賢愚得失のさかひにをらざればなり」
[訳] (真(まこと)の人は)もともと賢愚とか、損得とかの境地にいないからである。
④
熟達の境地。上手の域。
出典徒然草 一八八
「二つのわざ、やうやうさかひに入りければ、いよいよよくしたく覚えて」
[訳] (乗馬と早歌(そうか)の)二つの技能が次第に熟達の境地に入ったので、ますます立派にやりたいと感じて。
キョウ 【向・狂・京・卿・経・竟・軽・境・警・響・饗】
⇒きゃう
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