学研全訳古語辞典 |
いお 【庵・廬】
⇒いほ
いおり 【庵・廬】
⇒いほり
いほ 【庵・廬】
①
仮小屋。▽農作業のために、草木などで造った。
出典後撰集 秋中
「秋の田のかりほのいほの苫(とま)を粗(あら)み」
[訳] ⇒あきのたのかりほのいほの…。
②
草庵(そうあん)。▽僧や世捨て人の仮ずまい。自分の家をへりくだってもいう。
出典奥の細道 雲岸寺
「木啄(きつつき)もいほは破らず夏木立(なつこだち)―芭蕉」
[訳] きつつきも、この草庵だけは敬して破らなかったとみえ、静まり返った夏木立の中に昔の姿を残している。
いほり 【庵・廬】
①
「いほ(庵)①」に同じ。
出典万葉集 二二三五
「秋田刈る旅のいほりに時雨(しぐれ)降り」
[訳] 秋の田を刈る仮小屋に時雨が降って。
②
「いほ(庵)②」に同じ。
出典徒然草 一一
「心細く住みなしたるいほりあり」
[訳] 心細く住みついているといった草庵がある。
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