学研全訳古語辞典 |
おる 【折る】
⇒をる
を・る 【折る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
(波が)寄せては返す。
出典万葉集 一一六八
「今日(けふ)もかも沖つ玉藻(たまも)は白波の八重(やへ)をるが上に乱れてあらむ」
[訳] 今日もまた沖の美しい藻は、白波がいくえにも寄せては返すその上に散り乱れていることであろうか。
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
折る。折り曲げる。折り取る。
出典古今集 秋下
「心あてにをらばやをらむ初霜の置きまどはせる白菊の花」
[訳] ⇒こころあてに…。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
折れ曲がる。曲がる。
出典源氏物語 松風
「前栽(せんざい)どものをれ伏したるなど」
[訳] 前庭の花壇の草花などが折れ曲がり倒れているのなど。
②
続き具合が悪くなる。▽和歌で、第三句(=腰の句)と第四句とがうまくつづかなくなること。
出典紫式部日記 消息文
「腰はなれぬばかりをれかかりたる歌を詠み出(い)で」
[訳] 腰の句が離れてしまうほど、第四句との続き具合が悪くなっている歌を詠み出して。
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