学研全訳古語辞典 |
さん-ざん・なり 【散散なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
ちりぢりだ。ばらばらだ。
出典古今著聞集 五一五
「頭(かしら)をさんざんにつき割りにけり」
[訳] 頭をばらばらにつき割ってしまった。
②
(動作・行動が)容赦なく激しい。
出典平家物語 九・木曾最期
「射残したる八筋の矢をさしつめひきつめ、さんざんに射る」
[訳] (今井四郎は)射残してあった八本の矢を次々つがえては引いて、つがえては引いて容赦なく激しく射る。
③
ひどく見苦しい。
出典古今著聞集 五二四
「美しき装束(さうぞく)さんざんになりにけり」
[訳] 美しい衣装がひどく見苦しくなってしまった。
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