学研全訳古語辞典 |
あ-ない 【案内】
①
文書の内容。草案。
出典紫式部日記 寛弘五・一〇・一六
「頭(とう)の弁してあない奏せさせ給(たま)ふめり」
[訳] 頭の弁に命じて(加階の)草案を天皇に申し上げさせなさるようだ。
②
ようす。事情。内情。
出典大鏡 花山
「かくとあない申して、必ず参り侍(はべ)らむ」
[訳] (父に)これこれと(出家する)事情を申し上げて、きっと戻って参りましょう。
①
(事情や意向を)問いただすこと。調べること。
出典源氏物語 東屋
「ようもあないせで、浮かびたることを伝へける」
[訳] よく内情を調べもしないで、いいかげんな縁談をもってきたことよ。
②
取り次ぎを請うこと。
出典徒然草 三二
「おぼしいづる所ありて、あないせさせて入りたまひぬ」
[訳] 思い出しなさるところがあって、(従者に)取り次ぎを請わせてから(その家に)お入りになった。
あん-ない 【案内】
「あない」に同じ。
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