学研全訳古語辞典 |
ころ 【頃・比】
①
時分。ころ。おおよその時をいう語。
出典徒然草 一一
「神無月(かみなづき)のころ」
[訳] 陰暦十月の時分。
②
季節。時節。折。ころ。
出典枕草子 頃は
「ころは、正月(しやうぐわち)、三月(さんぐわち)…」
[訳] 時節は正月、三月…(が趣深い)。
たぐい 【類・比】
⇒たぐひ
たぐひ 【類・比】
①
仲間。連れ。
出典源氏物語 若紫
「同じさまにものし給(たま)ふなるを、たぐひになさせ給へ」
[訳] 私と同じ境遇でいらっしゃるそうなので、仲間になさってください。
②
人々。連中。
出典方丈記
「飢ゑ死ぬる者のたぐひ、数も知らず」
[訳] 飢えて死ぬ人々は数がわからないほど多い。
③
例。同類。
出典源氏物語 若紫
「人々まじなひわづらひしを、やがてとどむるたぐひ、あまた侍(はべ)りき」
[訳] 人々がまじなっても(効き目が出ず)困っていたのを、すぐに治した例が、たくさんございました。
④
種類。…ようなもの。
出典方丈記
「男女(なんによ)死ぬるもの数十人、馬・牛のたぐひ辺際(へんさい)を知らず」
[訳] 男女で死んだ者は数十人、馬や牛のようなもの(に至ってはその)際限を知らない。
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