学研全訳古語辞典 |
さる-・べし 【然るべし】
分類連語
そうなる(する)のが当然だ。そのとおりだ。
出典平家物語 四・競
「もっともさるべし」
[訳] いかにもそうするのが当然だ。
なりたち
ラ変動詞「さり」の連体形+推量(当然)の助動詞「べし」
しかる-・べし 【然るべし】
分類連語
①
適当である。ふさわしい。
出典徒然草 四五
「人、『榎(え)の木の僧正(そうじやう)』とぞ言ひける。この名しかるべからずとて」
[訳] 人々は、「榎の木の僧正」と言った。この名はふさわしくないと言って。
②
当然そうなるはずである。そうなる運命だ。
出典保元物語 中
「関白殿しかるべき家嫡(かちやく)と生まれて」
[訳] 関白殿は当然そうなるはずの家の跡継ぎに生まれて。
③
立派である。相当である。
出典今昔物語集 四・二五
「菩薩(ぼさつ)、しかるべき御(み)弟子を以(もち)て問はしめ給(たま)ひて」
[訳] 菩薩は、立派な御弟子を使って問わせなさって。
なりたち
ラ変動詞「しかり」の連体形+推量の助動詞「べし」
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