学研全訳古語辞典 |
もの-ぐるひ 【物狂ひ】
①
気がおかしくなること。狂気。また、その人。物の怪(け)などがのりうつった場合などにもいう。
出典枕草子 世の中になほいと心憂きものは
「誰(たれ)てふものぐるひか、『我、人にさ思はれむ』とは思はむ」
[訳] いったいどんな狂気じみた人が、「自分はそのように思われたい(=人に憎まれたい)」と思うだろうか。
②
能や狂言で、気にかかる対象(尋ね求める子供、亡くした夫・妻、愛翫(あいがん)物など)を思い浮かべて、狂乱状態になった人。また、それを演じること。
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