学研全訳古語辞典 |
なほ-し 【猶し】
分類連語
①
それでもやはり。
出典万葉集 四四七〇
「水泡(みつぼ)なす仮(か)れる身そとは知れれどもなほし願ひつ千歳(ちとせ)の命を」
[訳] 水の泡のような、はかない仮りの身であるとは知っているが、それでもやはり願ってしまうよ、千年の寿命を。
②
ますます。いっそう。いよいよ。
出典今昔物語集 一〇・三四
「鳥の飛ぶよりも、なほし疾(と)く飛び行くに」
[訳] 鳥が飛ぶよりも、いっそう速く飛んで行くと。
なりたち
副詞「なほ」+強意の副助詞「し」
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