学研全訳古語辞典 |
こと-わり 【理】
①
道理。筋道。
出典徒然草 四一
「かほどのことわり、たれかは思ひよらざらんなれども」
[訳] (無常という)この程度の道理は、だれでも思いつかないはずはないのだが。
②
理屈。説明。理由。
出典源氏物語 帚木
「中将は、このことわりを聞き果てむと」
[訳] 頭の中将はこの(女性に関する)説明を最後まで聞こうと。
③
断り。辞退。言い訳。
出典猿座頭 狂言
「面白うもござらぬによって、ことわりを申して参りぬ」
[訳] 面白くもございませんので、断りを申し上げて参りました。◇「断り」とも書く。
り 【理】
①
(物事の)筋道。道理。ことわり。
出典平家物語 一・祇王
「ただりを曲げて、召し返して御対面さぶらへ」
[訳] ひとえに道理を曲げて、(仏御前を)お呼び返しになって御対面なさいませ。
②
正しいと思う信念。理性。
出典平家物語 一・願立
「御心の猛(たけ)さ、りの強さ」
[訳] 御気性の激しさ、信念の強さ。
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