学研全訳古語辞典 |
ぬすま-・ふ 【盗まふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
盗み続ける。人の目を盗んでひそかに…(し)続ける。
出典源氏物語 末摘花
「せちにおぼす所ばかりにこそ、ぬすまはれ給(たま)へ」
[訳] ぜひにとお思いになる(女性の)所にだけは、人の目を盗んでひそかに通い続けなさるが。
②
だます。ごまかす。
出典万葉集 二五七三
「心さへ奉(まつ)れる君に何をかも言はずて言ひしと我がぬすまはむ」
[訳] 心までささげたあなたに、何をまあ、言わないのに言ったと、どうして私がだますでしょうか。◆動詞「ぬすむ」の未然形に上代の反復継続の助動詞「ふ」が付いて一語化したもの。
盗まふのページへのリンク |