学研全訳古語辞典 |
あ・く 【飽く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
十分に満足する。満ち足りる。
出典宇治拾遺 一・一八
「あはれ、いかで芋粥(いもがゆ)にあかん」
[訳] ああ、何とかして、芋粥に十分に満足したい。
②
いやになる。飽きる。
出典古今集 雑下
「世の中の憂(う)けくにあきぬ奥山の木の葉に降れる雪や消(け)なまし」
[訳] この世のつらさにいやになった。奥山の木の葉に降り積もった雪が消えるように、私も奥山に入ってこの世から姿を隠してしまおうか。
活用{か/き/く/く/け/け}
〔動詞の連用形に付いて〕十分に…する。
出典土佐日記 一二・二二
「上(かみ)中(なか)下(しも)、酔(ゑ)ひあきて」
[訳] 身分の上の者も中の者も下の者も十分に酔っぱらって。
参考
中古以降、「あかず」「あかで」の形で使われることが多い。
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