学研全訳古語辞典 |
ね・る 【練る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
こねる。こねまぜる。
出典太平記 一八
「ただ泥にねられたる魚のごとくにて」
[訳] ちょうど泥にこねられた魚のようで。
②
絹を灰汁(あく)で煮て柔らかくする。
出典枕草子 こころゆくもの
「うるはしき糸のねりたる」
[訳] きちんと美しい糸が(灰汁で煮て)柔らかくなったのは。
③
精錬する。精製する。
出典今鏡 序
「百度(ももたび)ねりたる銅(あかがね)ななり」
[訳] 百回も精錬した銅であるようだ。
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
静かにゆっくり歩く。ねり歩く。
出典枕草子 きらきらしきもの
「白馬(あをうま)の日、大路(おほぢ)ねりたる」
[訳] 白馬の節会(せちえ)の日、大路を静かにゆっくり歩いたの。
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